こんにちは!はじめまして、Saekoです。
この記事では、シンガポールの古着事情とおすすめ古着屋を3店舗ご紹介します。
シンガポールの古着事情
私は日本からシンガポール移住する前、トランクが服でいっぱいになるのが嫌で、あまり着るものを持ってきていませんでした。
と気楽に考えシンガポールに渡ってきましたが・・・、なんとまったく古着屋さんが見つからないじゃないですか!
古着という文化はどこの国にでもあるものだと、思い込んでいたわたしはちょっとした衝撃を喰らいました。
ただ、このとき私は探し方を大きく間違えていたのです。
「東京の下北沢、大阪のなんばに当たる古着屋さん街はどこなの?」と、古着屋さんエリアを探していたのが駄目だったのです。残念ながら、シンガポールにはそんなエリアはありません。
見つけづらいお店の表現として、”隠れ家的な”といった言葉をよく耳にしますが、まさにそれ。
シンガポールの古着屋さんは、街をぶらぶらしていたら、偶然見つけて、お店にふらっと立ち寄った、なんてことが絶対できないようなところに点在しているのです。古着を愛する個々が、ひっそりとお店を構えている。まさに隠れ家。
というのも、シンガポールの古着文化はまだまだ歴史が浅く、今やっと若者の間で注目が集まってきたばかりだからです。
日本ではすでに確立されたジャンルになっている”古着”ですが、シンガポールの現地の人たちの中には、
- 古着=汚いもの
- なんで他人が着たものをわざわざ選ぶのか意味がわからない
といった考えを持つ人がたくさんいます。というか、この考えが主流なんだと思います。
今回、たくさんの古着屋さんに足を運びましたが、どのお店のオーナーさんもほんとうに優しく、古着への愛情をたっぷり語ってくれました。
注目が集まってきたばかりの古着文化ですが、オーナーさんたちに情熱を鑑みると、これからのシンガポール古着文化の発展がすごく楽しみです。
シンガポールのおすすめ古着店
それでは、本題のおすすめ古着屋を3店舗ご紹介します!
Loop Garms
はじめにご紹介するのは、”アツいオーナーたち”が経営するヴィンテージショップ、Loop Garmsです!
<特徴>
- 80年代から2000年代のポップカルチャーを中心としたヴィンテージTシャツがメインアイテム
- 店内には日本のまんが、アニメグッズがいっぱい!
- オーナーのFJさんとIsaacさんがとにかくいいひとなのでぜひ行ってほしい。
Loop Garmsは2018年にJalan Besar駅近のHDB(公団)の一角にオープンしました。オープン当初から現地メディアに取り上げられたりなど、シンガポールの古着屋さんではかなり有名なお店のひとつです。
なぜオープンからそんなに経っていない、しかもHDBの一角にひっそりとお店を構えるLoop Garmsがこんなに取り上げられるのか?
お店のドアを開けたその一瞬ですぐに理解しました。
超笑顔で出迎えてくれ、お店、アイテムの紹介をする一方、服を見ているときはそっとしておいてくれる!なんという完璧な気遣い。。。
いや、もちろん人気の理由は人柄だけではありません。取り扱っているアイテムひとつひとつが持つ歴史、背景の知識量、また古着への愛情がすごいのです。
学生時代からの友人であるFJさんとIsaacさんのおふたりは、大学時代に行った日本旅行をきっかけにこの古着屋さんをオープンしたといいます。
当時、旅行で訪れた吉祥寺や下北沢の古着街、また古着屋さんを経営する人たちの情熱に心を打たれて、いつか自分たちでシンガポールに古着屋さんをオープンすることが夢になったと語ってくれました。
なるほど日本がきっかけなだけあり、店内にはたくさんの日本漫画、アニメのグッズが飾られています。
そんなLoop Garmsですが、取り扱いアイテムはユニセックスのヴィンテージTシャツがメインになります。
基本的に80年代から2000年代初頭のポップカルチャーに関連するTシャツが取り揃えられています。
うる星やつらのラムちゃん、銀河鉄道999のメーテル、遊戯王など日本アニメのTシャツから、アメリカンヒストリーX、ロッキーのハリウッド映画Tシャツ、Pink Floyd、ジャネット・ジャクソンなどのミュージシャンTシャツなど、とにかくポップカルチャー関連のTシャツがところせましと並べられていて、とにかく楽しい!
店内でビビッときたTシャツを見つけた場合は、ぜひオーナーさんに話しかけてみてください。製造された年代、時代のトレンドやそのTシャツを着ていた有名人など、とにかくたくさんの情報を教えてくれます。
Tシャツの以外にも、ラック一つ分にはなりますが、ジーンズやパーカーなどの取り扱いもあります。
もちろん取り扱っているTシャツ自体もめちゃくちゃ可愛いのですが、なんといってもオーナーさんたちの人柄、情報量が半端じゃないので、”シンガポールの古着屋さん”についていろんな情報を教えてくれます。
LoopGarmsをスタートとして、シンガポール古着屋さん巡りをしてみてはいかかでしょうか?
基本情報
Loop Garms姉妹店「Stakeout」
Stakeoutは2021年にLoop GarmsのオーナーFHさんとIsaacさんがオープンさせたお店です。LoopGarmsを出て、左に曲がったところにあります。
ファッションであまり冒険をしないシンガポール人に、お手頃価格で気軽に新しいファッションに挑戦してほしいという思いのもとオープンさせた古着屋です。
シンガポールではあまり見かけない、オーバーオールやレザージャケット、レーサージャケットなど、とにかくいろんなバラエティのアイテムが揃っています。さすが挑戦がコンセプトのお店!
気になる価格ですが、買えば買うほど安くなるシステムです。
ほとんどのアイテムには1pc, 3pc, 5pcごとの価格が記載してあるタグが付いており、単品購入の場合は1pcの価格、3つ、5つと購入アイテムを増やすごとにひとつあたりの値段が安くなるのです。
基本的にどのアイテムでも組み合わせることができますが、なかには単品としてのみ販売しているものもあるため、わからなくなったときはオーナーさんに聞いてみてください。
基本情報
Nonmainstream
続いて紹介するのは、Lavender駅の向かいのHDBの一角に、これまたひっそりと店舗を構えるNonmainstreamです。
- 取り扱いアイテムはすべてユニセックス
- ストリートファッション好きにおすすめ!
- オリジナルのリメイクアイテムがめちゃくちゃ可愛い
取り扱っているアイテムは、Tシャツからウィンドブレーカー、オーバーサイズのポロシャツなど、ストリートファッションが多く、全てユニセックスとなっています。
Nonmainstreamは取り扱いのアイテムが幅広く、またアイテムのひとつひとつがすごく可愛いです。
個人の好みもあるかもしれませんが、シンガポールの古着屋さんで”このお店、かわいい!”となるのは貴重なので、とてもわくわくしました。笑
個人的に目を引かれたのは、たくさんのTシャツが並んでいるラックで発見したIn-N-Out Tシャツ。
In-N-Outは1948年にアメリカ、ロサンゼルスで創業されたハンバーガーショップです。企業が出しているTシャツですが、バックプリントがすごくかわいい!さすがカリフォルニア州で生まれたバーガーショップだけあり、夏にぴったりの鮮やかなグラフィックがプリントされてます。
Tシャツのバックプリントがそれぞれ異なるので、一枚一枚チェックしてみてください。
カルフォルニアっぽい~というデザインから、ハンバーガー自体がプリントされているものなど、楽しいアイデアが満載です。私はハンバーガー観覧車のIn-N-Out Tシャツに一目惚れし、すぐに購入しました!笑
ウィンドブレーカーやジャケットに関しては、Nike, Champion, Ellesse, FILAなど王道ブランドから、VersaceやYSLといったハイブランドまで揃っています。
あとはシンガポールでは着れないだろうなあ~としみじみ思ってしまうCarharttのジャケットや、秋、冬物のデニムジャケットなども発見。
またNonmainstreamのユニークな点は、古着だけを取り扱っているのではなく、オリジナルのリメイクアイテムを販売しているところです。
こちらのリメイクパンツのパッチワークジーンズは、今流行りのハイウエストバギーのかたちをしていて、めちゃくちゃ可愛い。腰のところに入っているタックによって、足がきれいにすらっと見えるのもポイント!
ジーンズと同じデザインをコーデュロイ生地でリメイクしたメンズのパンツも発見しました。コーデュロイ生地ではあるものの、かなり薄い作りになっていて、シンガポールの暑さでも着れる仕様になっています。
Nonmainstreamはバランスの取れた古着屋といったイメージです。アイテムの種類、価格設定、男女ともに着ることのできるといった点でとてもバランスのいいお店だと思います。
アイテムの豊富さ、可愛さから、お店に行くと必ず最低1つは買って帰ってしまう。
正直そういった古着屋さんにシンガポールで出会うのは難しい・・・!
基本情報
Dust Bunny(女性古着専門店)
最後にご紹介するのは、シンガポールの古着屋さんの中でも唯一無二のお店、Dust Bunnyです!
- 女性服専門店
- 多くの服はアメリカから輸入しており、50年代~70年代など様々な年代を取り扱っている。
- ヴィンテージ服のみではなく、ハンドメイドのアクセサリーや、オーダーメイドで服を作ることができる
※コロナ禍の現在はアポイント制のみでの営業のため、お店に行く前には必ず予約が必要
LoopGarms、Nonmainstreamとも見つけにくい場所にお店を構えていますが、Dust Bunnyは段違いの見つけにくさなので、お店の紹介の前にまず、たどり着き方を説明させていただきます!
行き方
Dust Bunnyは、Outram駅から5分ほど歩いたところにあるKeong Saik Rd沿いの、Lou SangというDim Sum店の2階に位置しています。
お店の目印となるのは、ポストに張り出された小さなポップだけで、見落としやすいのでご注意ください。私は見つけるのにかなり時間がかかりました。笑
ポップが張り出されている階段を上がっていくとDust Bunnyのお店があります。
もうひとつ要注意なのは、コロナ禍中の現在はアポイント制のみでの営業となっている点です。
お店についても、予約がないと入れません。私はちゃんと調べずに行ってしまい、引き返すことになりました。アポイント用のリンクはこちらです。
店内に入ると、「ここ、シンガポール?」と疑いたくなるようなヴィンテージの世界が広がっています。
ポスター、音楽ともにオールドアメリカンで、タイムトリップしたような気分。
Dust Bunnyの店内では、ヴィンテージのドレス、ワンピース、スカート、ブラウス、ハンドバック、シューズなどが所狭しと並んでいます。
Dust Bunnyのオープンは2003年にさかのぼり、シンガポール古着屋さんの元祖と言えるお店です。オーナーのPiaさんは、当時、自分以外にヴィンテージを扱う人を見かけたことがなかったし、シンガポールでは、今よりももっと古着にたいするネガティブなイメージが強かったと語ってくれました。
当時Piaさんは個人的にハンドバックをコレクションしており、自身のコレクションを友人に販売したりする中で、ヴィンテージショップをオープンしていったそうです。
さすが、ハンドバックのコレクションから始まっただけあり、店内には、たくさんのハンドバックが並べられています。
中にはChanel, Hermès, Gucci, Louis Vuittonなどの貴重なコレクションも。
私がお店のアイテムを物色する中で、もっとも目を引かれたのは、カラフルでいろいろな柄のレトロワンピースのラック!
価格も、うん、このクオリティを考えるとお手頃と言える、買いだ!(60~90SGDくらいの価格感です。)ということで、一着サマーワンピースを即決しちゃいました。
いいとこのお嬢さんのようなレディーライクなワンピースから、ピクニックに行きたくなるような少女風ワンピースまで幅広く揃っているので、お気に入りのワンピースが見つかること間違いなしです。
レトロワンピースの他にも、私がシンガポールで探してもなかなか見つけられなかったものあがあります。
それは、かわいいアクセサリー!大ぶりのピアス!
流行りの細いゴールドのネックレスとかじゃなくて、シルバーの少しごつめのチェーン!
ヴィンテージのブローチや、イヤリング、チョーカーなど、ここでしか出会えないアクセサリーがお手頃価格で購入できます。(ほとんどのアイテムは20~30SGDあたり)
ご紹介してきたように、Dust Bunnyはときめきが止まらないヴィンテージアイテムをたくさん取り揃えていますが、それだけではありません。
店内向かって右側の部屋では、ハンドメイド、オーダーメイドの商品が販売されています。
オーダーメイドで自分だけのデザイン、自分にピッタリの服を作りたい人は多く、30代~50代の女性にかけてとても人気だとオーナーのPiaさんはおっしゃっていました。
すでにオーダーメイドで完成した服がラックに並べられていたので見させていただきました。バティック柄のドレスや、メキシコ風デザインのトップス、ヴィンテージワンピースのデザインを使ったジャンプスーツなど、どれも個性的でヴィンテージの要素が入ったアイテムが並んでいましたね。
また、ハンドメイドのマスクや、ヴィンテージのバックルを使ったハンドメイドのベルトなども販売されています。
オーダーメイドで洋服をご注文したい方は、予約時にオーダーメイドに興味がある旨を伝えるか、実際にお店に行った際に、オーナーのPiaさんとご相談してみてください!
アポイント制と聞くと敷居が高いように聞こえ、わたしも少し緊張気味で足を運びましたが、ドアが空いた瞬間のオーナーのPiaさんの笑顔で、緊張が一瞬でなくなりました。
とっても気さくでオープンな方なので、アイテム一つ一つがいつの年代のものなのか、どこから来たものなのかなど、おしゃべりを楽しみながらショッピングを楽しめます。
一部のアイテムを除き、お手頃価格で手に入るアイテムがほとんどなのも嬉しいポイントです!
基本情報
まとめ
以上、シンガポールのおすすめ古着屋3店についてご紹介しました!ご参考になったでしょうか?
今回記事を書く上で感じたことは、何よりもオーナーさんたちの温かさでした。古着好きは古着好きをつなげる、人と人の輪をとても大事にされているんだなということを感じましたね。
シンガポールの古着屋さん巡りは、日本のようにエリアで固まっていない分、時間と労力がかかり大変ですが、隠れ家を探しだしてそこのオーナーさんとおしゃべりを楽しむ、というのも味だなあと思います。