「世界一物価が高い」という調査もあるシンガポールですが、現地の会社員として働いている身からすると「意外とそうでもない」というのがぼくの結論です。
シンガポールというと、「超ハイテクで世界有数の金融都市」というイメージが強いですが、実際は庶民的な暮らしをしている方がほとんど。生活費も多くの日本人が思うほど高くありません。
ただし、モノによっては東京より全然高いのも事実。
この記事ではシンガポールの「交通費」、「食費」、「家賃」を現地在住者のリアルな視点でお伝えいたします!
この記事で分かること:
- シンガポールでの1ヶ月の生活費の体験談(独身サラリーマンの場合)
- シンガポールの物価(交通費、食費、家賃、通信費)
- 安く生活するコツ
シンガポールの物価を解説|交通費、食費(食事)、家賃、通信費のリアルな数値
シンガポール在住サラリーマンの1ヶ月の生活費
カテゴリ | 費用 | コメント |
交通費 | S$60 | 地下鉄・バスのみの場合(タクシーなし) |
食費 | S$450 | 一日で$15くらい |
家賃 | S$500 | HDBの一部屋だけレンタル(詳細は後述) |
通信費 | S$25 | スマホの通信費。WiFiは家賃に込み |
上記が独身サラリーマンのリアルな生活費です。全部で$1,035(約82,000円)で、「意外と安い」と思った方もいるのではないでしょうか?
ただし、これはあくまで最低限の金額。つまり、
- 郊外のHDB(公営住宅)の一部屋に住んでいて、
- 食事はホーカーズやフードコートを中心にし、
- さらにタクシーもあまり使わない
こんな生活であれば毎月8万円くらいで実現可能です。ただし、レストランやタクシーを利用するともっと高くなっていしまいます。
レストランでの食事を1回$20とし、週1回行くと月の食費が+$80。さらにタクシーも1回$15とし、毎週利用すると月の交通費も+$60。
つまり、少し贅沢すると基本生活費+$140。どんなに高く見積もっても+$500くらいです。
そう、ぼくみたいに固定費(主に家賃)さえ安く抑えることができたらシンガポールに意外と安く住めちゃうんです。
ただし、コンド(ジム・プールつきの高級マンション)に住むと固定費が爆発的に上がったりします。以下から各費用について詳細に説明していきますね。
先に結論!シンガポールの物価まとめ
- 大衆的なお店での食事、地下鉄・タクシーなどは日本より安い
- アルコールやタバコは高額な税金がかけられているため日本より高い
- コンビニは総じて高いがスーパーは日本と同じくらい
- 日本と同じレベルのマンションに住もうと思ったら1.5〜2倍はする
それでは、まずは交通費から!
シンガポールの物価【交通費】
シンガポールは、すべての交通機関が日本より大幅に安いです。
これらの大まかな料金をご紹介します。
地下鉄(MRT)の料金
まず一番身近な「地下鉄(MRT)」の料金ですが、日本の三分の一程度です。
- EZ Link Card利用の場合(シンガポールのPASMO):S$0.83〜$2.08
- スタンダード・チケットの場合(通常きっぷ):S$1.50〜$2.60
シンガポールの端から端まで地下鉄で移動しても$2.60で済みます。どんなに高くても片道$2.60(約205円)を超えません。
東京で同じことをすると600円はかかるので、シンガポールの地下鉄はだいたい日本の三分の一の料金と言えるでしょう。
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バスの料金
バスの料金も地下鉄(MRT)と同じで日本と比較して安いです。EZ Link Card(日本でいうPASMO)でだいたい$0.83〜$2.08ですので気軽に利用することができます。
シンガポールはバスのアクセスも大変よく、ぼく自身も地下鉄だけでアクセスしにくい場面でよく利用します。
例えば、シンガポール動物園やナイトサファリは地下鉄が最寄りにありませんが、路線バスが走っています。
なお、バスはEZ Link Cardが主流というのは注意すべき点です。現金払いもできますが料金が倍くらいになりますし、お釣りも出ません。
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タクシーの料金
シンガポールはタクシーも安く、初乗りでS$4、以降400m毎にS$0.25程度です。
こちらの基本料金に深夜料金、ピークタイム料金などが加算される場合があります。いずれにしても日本より圧倒的に安いです。日本の1/2-1/3程度の料金で済みます。
タクシースタンドで乗車することもできますが、シンガポールではGrabなどのタクシー配車アプリを利用することが多いです。配車アプリには以下のメリットがあります。
- 安く利用できる
- 現在地まで向かいに来てくれる
- アプリで行き先を入力するだけなので英語が話せなくてもOK
ぼくは当初、
という先入観を持っていたのですが、実際に住んでみるとビックリするほど安いので週1回は利用しちゃっています。現在地まで迎えに来てくれるので本当に便利なんですよね。
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シェアサイクルやシェア電動スクーターも普及
シンガポールは新しいテクノロジーが大好き。シェアサイクルやシェア電動スクーターも普及しており、通勤で使う方もいるほどです。
料金も安く、
- シェアサイクル(Mobike):20分ごとに$0.99
- シェア電動スクーター(neuron):起動$1。10分ごとに$0.12
それぞれお得なマンスリープランもあります。
電動シェアスクーターの使い方や乗車の様子は以下の動画でご覧ください。
シンガポールの物価【食費(食事)】
「どこで何を食べるか」により大きく前後する食費ですが、大まかな料金は以下のとおりです。
シンガポールの1食あたりの料金:
- ホーカーズやフードコート:S$2.50~$6.50
- ファーストフード:S$7.00~$10.00
- レストラン(税金+サービス料込み):S$15.00~$40.00
現地人と同じようにホーカーズやフードコートばかりで食べていると1日1,000円以内に収めることも可能でしょう。しかし、日本と同じ感覚で食事すると高くつきます。
ぼく個人的にはローカルのお店でも全然食べれますが(おすすめローカル飯はこれ)、中には「現地食ムリ」という日本人もいて、その場合は食費が高額になってしまいます。
ちなみに、ファーストフードは日本と同じくらいでしょうか。こちらの動画でシンガポールのマクドナルドのレビューをしていますので参考にしてみてください。
関連記事:シンガポールの人気カフェのレビューと料金
シンガポールのスーパーは安い?高い?
シンガポールのスーパーで売られている食品は日本と同じくらいの料金ですが、一部異なります。
日本より安い食品
- フルーツ
日本より高い食品
- お酒、アルコール
- アイスクリーム
2Lのペットボトル水はS$1(80円)以下で買えますし、牛乳・卵・お肉・魚も同じくらいの価格帯です。
シンガポールの物価【家賃】
シンガポールに本格的に住もうと思っている方が一番気になるのは家賃ですよね。結論だけいうと、毎月$500で済ませることも可能ですし、逆に$5,000以上かかることもあり、ピンきりです。
シンガポールの家賃はまず「一部屋だけ借りるのか?それともユニットを丸ごと借りるのか?」で相場が大きく異なります。
シンガポールの家賃を決定づける一番の要素:
- アパートの一部屋借りるパターン
→$500~$1,200くらいが相場 - アパートをまるごと借りるパターン
→$1,700~$5,000くらいが相場
実際に、ぼくと同じ20代・独身の現地採用者はシェアハウス式で滞在している方が多いですね。
駐在員の場合は会社がユニットを丸ごと準備してくれたりしますが、現地採用は管理職・マネージャー職じゃないと厳しいのが実情です。(もちろん例外もあります)
また、上記以外にも「HDBかコンドか」によっても家賃は大きく異なります。
- HDB:政府が運用する公営住宅。シンガポール国民の8割がHDBに暮らし、コンドより広い場合が多い
- コンド:外国人向けの高級住宅。24時間のセキュリティに加えジムやプールも。高級感はあるが、部屋は狭め
- どれだけ中心地に近いか
- ユニットを借りる場合は何部屋あるか
これらも家賃に影響してきます。
- 駐在員
コンドのユニットを丸ごと借りて$4,000~$6,000(会社が支給する場合がほとんど) - 現地採用(20代)
コンドまたはHDBを一部屋だけ借りて$500~$1,000 - 現地採用(30代)
コンドまたはHDBを一部屋だけ借りて$700~$1,200 - 現地採用(40代、管理職)
コンドのユニットを丸ごと借りて$3,000~$6,000
シンガポールの物価【通信費】
シンガポールは通信インフラが整っておりスマホの通信費やWiFiは安いです。
ぼくはシンガポール通信会社大手「M1」のSIMカードと契約しているのですが、毎月30GBのデータと1,000分の通話プランで$25/月(約2,000円)しかかかっていません。
ほかの通信会社も似たような料金設定です。
自宅で使うWiFiも月々$40~$60くらい。中には家賃に含まれている場合もあります。(ぼくの借りてる部屋がそうです)
シンガポールの物価は幅があるが安く生活することも可能
以上、シンガポールの全体的な物価について解説しました。家賃以外は日本と同水準、交通費に関しては日本より大幅に安いことがわかったと思います。
住む場合、やはり一番のネックは家賃になります。
ただ、単身でしたらシェアハウスという形を取ると$500(約4万円)/月で住むことができますし、日本に居た頃より給料が上がる場合も多いので、意外と生活しやすい国だと思いますよ。
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